服(ブルゾン)をお直ししました

私は大学生の頃から古着が好きでした。
ビンテージの服は勿論のこと、現在市場に出回るアパレルの中古品クラスでも、よほど状態が悪いものでなければ愛用します。昨年頃からはZOZOTOWNの古着サイトZOZOUSEDをほぼ毎日チェックして、掘り出し物を物色しています。

今回はZOZOUSEDで、冬用の中古のフェイクファージャケット、ウール地のブルゾンをそれぞれ1着づつ購入しました。どちらもデパートの婦人服フロアにお店があるようなブランドで、ジャケットが3千円、ウールが2千円で、ZOZOのポイントを使って割引がきいたので、送料込みで4千円ほど。

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どちらも中古品のランクとしては評価はAランク(上から順にS、A、B、C、Dと格付けされている)でしたが、個人的には今回の商品はどちらもBランク程度かなぁ・・・と思いました。なぜかというと、届いたそのままの状態ではどちらも着用の際に不都合があったからです。

まず、ファージャケットは前面のフックが一部曲がっていたり、糸がほつれていたり。服本体はダメージはほとんど無いようでしたので、フックは自宅にあるラジオペンチで形を調整してほつれを直して原状回復。若干臭いがあったので、洗濯絵表示では洗濯NGでしたが、組成がアクリルやポリエステル中心だったのでアクロンで洗ってしまいました。おかげでキレイになりましたが結果オーライなので、心配な方はクリーニングに出すことをおすすめします。

そして、問題はウールのブルゾン。

デザインはとても気に入っているのですが、こちらは少々厄介でした。理由はこの3つ

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(1)ファスナーが非常にごつく、なおかつ重たい。

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(2)袖が長すぎる上に妙にリブ部分の生地がこれまた重たい。

(3)生地の毛羽立ちが予想以上に多い。

特に困ったのはブルゾンなのに「コート並みに重たい」こと。通販で購入する際、特に中古品は重量は少々確認しにくい項目です。私は冬にざっくりしたセーターも着るので(そのセーターも京都の古着屋さんで購入したものだったりするw)細身のコートだと少々着膨れ気味になるため、ややゆったりめでガンガン着倒せるアウターが欲しかったので、今回のこのブルゾン、需要と供給という点ではかなりマッチングしていたのです。

そして、先の3つの項目のうち、(3)は、自宅の毛玉取り器で対処できるので修繕難易度は低い。(1)と(2)は、本来はお直し屋さんに出すレベルの難易度。試しに都内のお直し屋さん数件のサイトで、お直し代金の相場を確認したところ、袖(片方)が安くて6千円台~ファスナー 直しになると1万円以上かかる場合もあるとのこと。裏地がある場合はさらに費用がかかるのですが、この時点での概算で最低でも2万円以上かかることに。その際修繕にかかる材料費等は別途加算されるため、おそらくトータルでは3~4万かかるのでは…さすがにこんなにお金はかけられないので、勇気と今までの洋裁技術(というほどでもないが)を集結して、自分で直すことにしました。修繕にかかった費用(材料費)は、およそ2千円です。というか、二千円で済むように抑えたというか。


準備:直す箇所の部材を揃える。

開閉がファスナー(逆開ファスナー)なので、このタイプで重量が軽めのファスナーを1本、袖リブに付け替えるリブニットを30cm(横幅約50cm)を、新宿オカダヤで購入。

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リブニットは本体の襟や裾についている生地とほぼ同じデザイン!オカダヤさんありがとう!

ファスナーは店頭で指定の長さに加工していただきました。作業を終えてからの話になりますが、私の計測ミスか、ニット生地の伸び分不足だったのか、ファスナーの長さが足りなかったのです・・・仕方がないので襟部分は途中までファスナー式になりました。合計で約2千円程度。その他糸やアイロン接着テープ等は自宅にあったものを使っています。


お直しのプロセス1:問題の部分を外す。

(1)のファスナー、(2)のリブ袖を取り外します。取り外すにはリッパーや糸切りハサミや目打ちなどを使用しました。生地本体を傷めないように解いていくのですが、このブルゾンは日本製だったので縫製が丁寧で、その分解く作業は結構大変でした。加えて裏地が着いているので、裏地部分も少しづつ解いていきます。

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結構時間をかけて(全部で数時間はかかったかな?)どうにかファスナーと袖パーツを分離しました。生地に残った糸を指先や毛抜きを使って極力取り除いていきます。


お直しのプロセス2:新たにリブを取り付ける。

先にリブ袖を円筒形に縫います。この時自宅にあるロックミシンを使いました。実はこのロックミシンも中古です。ロックミシンを選ぶ際に、アパレルデザイナーの友人から、「2本針4本糸」の製品を勧められたので、中古販売でベビーロックの糸取物語を購入しました。この2本針4本糸の機能があると、ニット生地(伸縮性のある生地)の縫い合わせが可能になります。(それ以下でも出来なくはないが強度が不足するとのこと)ロックミシンの本領発揮です。普通のミシンよりも回転速度が速く、生地を切り落とすので、まだそこまで技術が無い私は、とにかく作業は慎重に、慎重に進めたつもりです・・・。

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円筒形にしたリブを本体の袖に縫い付けるのですが、本体生地(ギザギザ模様)がほつれやすいので、縫い合わせる前に縫い代にあわせて伸び止めテープをアイロンを使って接着しました。ほつれがこれで大分回避できます。

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袖リブと本体を縫い合わせる前にしつけ糸でぐるりとしつけをかけてから、今度はいつもの電動ミシンに。

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生地を重ねると非常に厚みが出てしまい、ミシンにセットするのが大変でした。糸は太番手のものを使用しています。

本体が縫い合わせられたら、今度は裏地の始末を。しかし、裏地はこの時点で針穴が目立ってしまっていたのと、袖など動きが激しい部分は少し生地のゆとりをもたせた方が良いかと思ったので、ミシンの使用はやめて、手縫いでかがることにしました。結果的には手縫いでよかったと思います。

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これで腕部分の修繕は終了です。

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お直しのプロセス3:ファスナーを縫い付ける。


続いてファスナーの取り付けですが、ここでまた一つ問題発生。

元のごついファスナーと比較すると、購入したファスナーは幅が全体に狭いのです。この幅では厚手の生地に取り付ける際や、スライダーに生地が巻き込まれないようにするためには少々心もとない・・・

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苦肉の策?として、自宅にあった綾テープをファスナーの裏側に縫い付けて、縫い代を補充。できれば黒いテープがよかったのですが、自宅にあるものをなるべく利用したかったので、このような形になりました。

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写真が無いのですが、またしてもこちらは手縫いでの縫い付けです。生地の厚みが出てしまい、ミシン押さえにおさまらなかったり、おさまっても返し縫いが難しくなりそうだったので、ここは糸がなるべく目立たぬように手縫いで地道に縫い付けました。針目を細かくして強度をできるだけ出すようにしています。


そして・・・完成!

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実は、よく見ると見頃の右側と左側で、ファスナーの着き方がちょっと歪んでみえるのがわかるでしょうか?一回目は右をやったのですが、その際はしつけ糸でしつけをしていたのです。ですが、手縫いだったら大丈夫かな~と気軽に考えて、左はしつけなしのぶっつけ本番で縫い合わせたら、ゆ、歪んでいました(涙)しかしもう作り直す気力が今は無いので、今後どうしても気になったり、ほつれてきたりと不都合が出るまでこのままにします。

完成度的にはともかくとして、素人にちょっと毛が生えた程度の私でも「どうにか修繕は可能だった」という結論で良いかと思います。ただ、今回はウール地で針の跡が比較的目立ちにくいとか、黒い色が多いという条件に助けられた部分も多かったのも事実。初級者でも比較的扱いやすい素材だったからどうにかなったというか。例えばレザー、合皮などは、一度針を通すと穴が残ってしまう上に、レザー専用の糸や針、時にはミシンも必要になってくるケースもあるので、本革のライダースジャケットのファスナーが壊れた等の場合は、最初からプロの方にお任せした方が良いとおもいます。


おしまい。