文化服装学院生涯学習部・服装コースの学習を振り返るその3
前回からの続きです。
中期の課題について
前回までに(1)原型(2)ボトムス(3)シャツブラウス、と、課題を続けてきまして、これからは中盤の課題に入ります。全部の課題を通して一番ジャンプアップが期待できる課題が続き、また、最終課題への布石となった課題でもありました。
4回目、ワンピースの課題
全部の課題を通じて一番制約が少なめの課題でした。シャツブラウスの際は袖やカフス、襟があるデザインの条件が課せられていましたが、ワンピースは袖あり、ファスナーかボタンどめでの着脱を想定したもの以外は自由ということでした。ですので、袖もカフスは必須ではなく、襟もデザイン上不要であれば作らなくてもOKです。この課題では、私が母親からかなり昔に譲り受けたデッドストックの布を使い、昭和の奥様のようなクラシカルな雰囲気のワンピースを作ることにしました。母が若い頃に持っていた生地でしたが、勿体無いと思って長いこと使われておらず、それなら洋裁の学習をしている今だから使おうと決めました。
ただ、ここで大きな問題が。ヴィンテージ、デッドストック、古着あるあるなのですが、生地の劣化、痛みが新品と比べて格段に多いのです。洗っても落ちないシミだったり、素材によっては虫食い、カビ、歪み、素材そのものが耐久性を失って、最悪の場合朽ちていくということも珍しくありません。古いものはそういったダメージを含めて受け入れる必要があります。私が使おうとしていたこのデッドストックの生地も例外ではなく、薄いジョーゼット風の生地の上に刺繍(おそら…